2024年10月3日 |
【発電所管理情報】2024年9月分の月次レポートをアップロードしました。 |
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2024年9月6日 |
【発電所管理情報】2024年8月分の月次レポートをアップロードしました。 |
2024年8月2日 |
【発電所管理情報】2024年7月分の月次レポートをアップロードしました。 |
2024年7月4日 |
【発電所管理情報】2024年6月分の月次レポートをアップロードしました。 |
ゴミをエネルギーに変える、夢の分散電源開発中
世界中が取り組む2030年までの持続可能な開発の国際目標がSDGsで、17のゴールが決められています。有望な解決策の一つがメタン発酵で、17のうち9のゴールに貢献できると考えられます。
メタン発酵では食品廃棄物・生ゴミ・畜産糞尿などの有機物廃棄物を嫌気性微生物が消化(分解)し、発生するバイオガス(メタン発酵ガス)は50-65%がメタン/CH4、残りはほぼ二酸化炭素/CO2です。日本の都市ガスは約90%がメタンなので、バイオガスは熱量の少ない都市ガスと考えて下さい。但し、バイオガスには微量ながら有毒で金属を腐食させる硫化水素/H2Sが含まれるため、脱硫装置を使って除去します。
メタン発酵は自然現象なのでその歴史は古く、古代アッシリアの遺跡にはメタン発酵の様子を刻んだレリーフがあるそうです。現在でも途上国には簡易なメタン発酵装置を使って家畜糞尿から得たガスで煮炊きをしている地域があります。また、ルーメンと呼ばれる牛の第1胃の中ではメタン発酵が起こっており、一頭の牛は毎日ゲップとおならで160-320Lのメタンを排出すると言われます。
効率的に安定したメタン発酵を行うための設備がバイオガス・プラントで、原料の含水率によって湿式(希釈水を使って原料を薄める)と乾式(希釈水をあまり使わない)、メタン発酵槽内の温度によって高温発酵と中温発酵に分けられます。バイオガスを使った発電はガスエンジン発電機を使って行われ、エンジンから回収した排熱はメタン発酵槽を暖めるのに利用します。
バイオガスの利用法は発電以外にガス導管への還元、ボイラーでの燃焼が有り、欧米では発電よりもエネルギー効率の良いガス導管への還元が積極的に行われ、食品廃棄物や分別回収された生ゴミを原料にする大規模なバイオガス・プラントが増加していますが、日本でのガス導管還元実績は数例にとどまります。
日本でのバイオガス利用は殆どが売電で、約200件のプラントが再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の下で売電を行っています。
(2019年6月末時点、資源エネルギー庁データ)
日本のバイオガス発電には大きなメリットがあります。
一方、バイオガス発電導入の障害としては、まずメタン発酵消化液の問題があります。消化液は窒素とリンを含む即効性の液肥として北海道では積極的に農地還元されますが、耕地面積が限られた地域では農地還元が難しく、浄化槽での排水処理では設備費と運転費が事業採算の負担になります。次に、系統空き容量の問題です。再エネ売電に使える電力会社の系統空き容量の大部分がFIT導入後の8年間で既に太陽光や風力に占有されており、メタン発酵原料が豊富に有っても売電が出来ないという地域も多くあります。
ここで諦める必要はありません。日本の実情に合ったバイオガス発電プラントについて、次のセクションで御説明します。
40年の浄化槽設計経験から独自開発した、低圧連系可能なバイオガス発電プラント
バイオガス先進国のドイツにはメタン発酵施設が9,000カ所あるのに対して、日本のFIT売電バイオガス発電所は200カ所。売電価格は高いものの、消化液の処理と系統空き枠の問題から設備導入が進みません。既存施設の多くは欧州からの技術導入やプラント輸入で作られているため、設備費が高い上に規模も大きく、設備導入可能な場所が限られる上に、プラントに不具合が起こっても国内では直せないという事例も耳にします。
そこで私たちが選んだのは独自の道、低圧連系(発電容量50kW未満)可能な小型発電所の開発と、国内農業との連携です。第1号案件として、2016年に愛知県豊橋市において養豚糞尿を使った20kWのバイオガス発電所が稼働しました。国立大学法人豊橋技術科学大学のメタン発酵技術と、畜産設備と浄化槽建築で50年近い歴史を持つイクナム研設株式会社(後にバイオガス事業をゼネック株式会社に移管)の設計施工技術、それに株式会社イーパワーが中国で見つけた安価なガス発電機を組み合わせて独自開発したバイオガス発電システムは豊橋式バイオガス発電システムと名付けられ、2019年10月時点で5件の発電所が稼働中です。設備導入スキームの開発も進めており、2018年には東証1部上場企業2社とイーパワーの共同投資により、国内最大級のながいも出荷量を誇るJAゆうき青森様の選果場で発生するながいも非食用部を原料とする発電所が稼働しました。
小型発電所でも事業採算が取れるよう、様々な工夫をしています。
技術開発部門「特別賞」
豊橋式システムに対していただいた、外部評価の一部です。
2017年 |
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2018年 |
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2019年 |
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詳細は豊橋式システムの紹介ビデオを御覧下さい。
豊橋式バイオガス発電システム導入の流れ
ご相談希望の方は info@epower.pw までメールにてご連絡下さい。イーパワーよりビデオ通話可能な時間帯をお知らせします。
また、バイオガス発電導入のご相談に際しては、事前準備の為、お問合せメールに下記の情報を記載して下さい。
発電仲間、募集中!!
当社のバイオガス発電関連サービスは以下の通りです。バイオマス発生地のニーズに合わせて事業スキームを組み立て、それに必要な機能を提供します。
バイオガス発電事業への参画は、ここに示す三つのスキームで行っています。設備導入に関するお問い合わせをいただく際、以下の情報を頂戴出来れば、比較的短時間で簡易診断を行って事業化に関する所見を回答致します。
設備導入地域と原料の種類が拡大中
2016年5月 | |
30kW(開業時20kW) | |
養豚糞尿 | |
第1号案件 |
2017年7月 | |
50kW | |
養豚糞尿 | |
循環型社会形成推進事業費補助金採択 |
2017年7月 | |
30kW | |
養豚糞尿 | |
ふじのくにエネルギー地産地消 推進事業費補助金採択 |
設計施工に加えて、全発電所の保守管理を受託
2018年11月 | |
150kW | |
養豚糞尿 | |
上場企業が建築請負契約を締結 ゼネックが基本設計と工事下請 |
2018年11月 | |
30kW | |
ながいも非食用部 | |
上場企業2社とイーパワーの共同投資 |
2020年6月 | |
50kW | |
酪農スラリー、発酵助剤 | |
循環型社会形成推進事業費補助金採択 |
知識と技術で発電所投資と運営を応援
太陽光発電(PV)は参入が容易な自然エネルギーです。このため節税を主目的とする投資や「売ったら終わり」と考える開発業者が急増し、特に発電容量50kW未満の低圧連系発電所では、発電設備の保守管理が無かったり施工不良が放置されたりの事例が非常に多くあります。
私たちのPV開発実績は関係会社を含めて5MWを超えました。自社開発発電所の保守管理受託に加えて、イーパワーの株主や役職員自らが発電所を直接所有することにより、発電所運営・管理手法の継続的向上に努めています。
例えば発電所管理の最重要ツールである発電量モニターですが、いくつかのシステムを試した結果、一般的な「発電所全体の発電量を一時間ごとに監視」する手法では発電状況を分析するための情報が少なすぎて、異常発見や設備の改善を図るには不十分との結論に達し、独自の発電量モニターを開発しました。
私たちのEP発電量モニターは低価格ながら、「パワーコンディショナー(PCS)ごと、5分ごとの発電量計測が可能」な高機能を備え、稼働中の発電所にも連系を止めずに設置することができます。
また、EP発電量モニターに常時監視カメラや日次・月次・年次点検を組み合わせることで、発電事業者様のニーズと御予算に合わせた保守管理メニューの設計が可能です。
監視方法による違いは右図のとおりです。一時間ごとの発電所データでは順調に見える発電所ですが、EP発電量モニター(管理者画面)で分析すると、いくつかのPCSで気になる点が見つかりました。現地調査を行って発電システム異常の有無を判定し、異常が無ければストリングスの組み替えや障害物の除去などの対策を検討します。
EP発電量モニターは機材単独での販売も致しますので、現在の保守管理体制に御不満な発電事業者様はもちろん、PV開発販売会社様のアフターセールス・ツールとしても便利にお使いいただけます。
また、遊休地や取得済みの設備認定などをお持ちの方、発電所投資への助言を御希望の方、お持ちの発電所を売却されたい方など、ご連絡いただければお手伝い致します。
小型バイオガス・プラントのトップランナー
年 | 主な成果 |
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2012 | ・再エネ固定買取制度の開始 |
2013 | ・青森県八戸市太陽光発電所が稼働 |
2014 | ・茨城県かすみがうら市、愛知県豊橋市太陽光発電所が稼働 施工: ゼネック(株) |
2015 |
・茨城県かすみがうら市、愛知県豊橋市太陽光発電所増設 施工: ゼネック(株) ・愛知県豊川浄化センターにおいてバイオガス実験に参加 |
2016 | ・愛知県豊橋市で、バイオガス発電所第1号が稼働 |
2017 |
・愛知県田原市と静岡県袋井市でバイオガス発電所第2,3号が稼働 施工: ゼネック(株) ・世界バイオガス協会より、第1号が最優秀小型プラント賞を受賞 |
2018 |
・三重県伊賀市と青森県東北町でバイオガス発電所第4,5号が稼働 施工: ゼネック(株) ・全国展開に向け、(一社)豊橋式バイオガス発電協議会を発足 |
2019 |
・製販一体化に向けて、イクナムHD(株)・イクナム研設(株)よりバイオガス事業を買収、ゼネック(株)を子会社化 ・保険代理店、PPS代理店契約により機能を強化 |
2020 |
・コージェネ財団より、コージェネ大賞2019特別賞を受賞 ・発酵助剤「ガスデッタ」を実用化 ・青森県補助事業(農水省交付金)で消化液利活用実証事業を実施 ・愛知県豊橋市で第6号バイオガス発電所が稼働 ・愛知県豊橋市で第1号バイオガス発電所を増設予定 |
金融が専門だった私がバイオガス発電に巡り会い、日本の農業や食品廃棄物処理の課題を知りました。国内ニーズに合った小型発電所を全国各地に作ってネットワーク化することで、現在の日本が抱える諸問題に対する一つの解決策となることを信じ、全力で事業を進めて参ります。
1986年に北海道⼤学法学部卒業後、三和銀⾏(現三菱東京UFJ銀行)⼊⾏。東京、ロンドン、香港の拠点において機関投資家向け仕組債開発、M&Aアドバイザリー、ストラクチャードファイナンス業務を担当した後、1998年より外資系企業に転職。Dresdner Kleinwort Benson(現Commertz Bank)等を経て、⽶国エネルギー⼤手Enron Corp.の⽇本でのエネルギー・コモディティー事業⽴上げに参加。その後、米国穀物及びエネルギー商社Cargill Inc.の⽇本法人にて不良債権・不動産投資とストラクチャード・トレードファイナンスを担当した後、2007年に独⽴して株式会社スマートコープを設⽴。2011年より太陽光発電事業に注力して、いわき37MW発電所(土地所有)、小型発電所開発分譲、自社発電所運営等を⾏う。
法人名 | 株式会社イーパワー |
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所在地 | 〒441-3147 愛知県豊橋市大岩町菅池19-1 〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3-28-5 axle御茶ノ水 |
代表者 | 代表取締役 松原卓也 |
資本金 | 22,500,000円 |
株 主 | 株式会社スマートコープ、イクナム研設株式会社、小泉洋二朗(元カーギルインベストメンツ代表)、古川淳(株式会社キャピタルメディカ代表)、株式会社Barrell |
法人名 | ゼネック株式会社 |
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所在地 | 〒441-3147 愛知県豊橋市大岩町菅池19−1 |
代表者 | 代表取締役 松原卓也 |
資本金 | 10,000,000円 |
株 主 | 株式会社イーパワー |